ちびまる子ちゃん・最終章・第一話

とある孤島の民家。
まる子はテーブルの下で息を潜めていた。
疲労のためか息は荒い。

”どうしてあたしがこんなことをしてるんだろう。あたしゃ悲しいよ”

そんな言葉が頭を過ぎる。

まる子はつい二日前を思い出した。

まる子たち三年四組は遠足のためバスに乗り込んだ。
すると前日にしっかりと睡眠をとったにも係わらずすぐに睡魔が襲ってきた。
”あたしゃいくら寝ても眠いのかねぇ”
なんて軽い気持ちですぐに眠ってしまった。

目が覚めるとそこは教室だった。
しかし、いつもの教室ではない。
教卓には知らない大人が立っていた。
ずんぐりむっくりな体型。ふてぶてしい脂ぎった顔。
そいつは笑顔でこういった。

「え~、私の名前は嘉門です。さて、みなさんには、これから殺し合いをしてもらいま~す!」

一同は皆何が起こっているかわからない。

それでも嘉門は話を続け、皆に取り付けられた首輪は爆弾になっていることを告げた。

そのときブー太郎が席を立った。

「何言ってんだぶー! こいつ馬鹿だぶー」

それがブー太郎の最後に言葉になった。
次の瞬間にはブー太郎の眉間には嘉門の投げたナイフがフカブカと刺さっていたのだ。

クラス中が騒ぎ出す。

「みなさん、静かにしないとまた先生誰か殺しちゃいますよぉ」

静まり返るクラス。

そのとき学級委員の丸尾がぼそりと呟いた。

「ズバリ私たちはプログラムに選ばれてしまったのでしょう・・・」

そして一人一人に武器と地図、そしてミネラルウォーターの入ったペットボトル一本が手渡され、

クラスメイト同士の殺し合いが始まったのだ!!!!!

まる子ははじめ、はまじと行動を共にしていた。
「大野と杉山、そして花輪くん、彼らがそろえばきっとこのくだらねぇゲームをなんとかしてくれるはずだよ。それに俺たちのクラスの奴は誰も殺し合いなんてしないさ」
はまじのこの言葉に勇気がみなぎったことを覚えている。

しかしその希望はすぐに絶たれた。隠れようと思った山中で山田の死体を発見したのだ。

このゲームに乗った奴がいる、瞬時に悟れた。

それからいくつもの殺し合いを見たし、危機にもあった。

・・・・・はまじも殺された。

山間で藤木と永沢の銃撃戦を発見し、二人で気付かれないようにそこから逃げようとしたときだった。

パララララララララ・・・・と間の抜けた音が聞こえた。

それはサブマシンガンの音だった。弾けるように藤木と永沢は飛び散った。

その流れ弾ははまじの右足も貫いていた。

「さくら、逃げろ! オレはもう走れない」

「やだぁ、あたしゃあんたを置いてにげるなんてできやしないよぉ」

「いいから、いけぇ!! 大野か杉山、それか花輪君と落ち合うんだ、奴らならお前を救ってくれるから!」

そう叫ぶはまじに突き飛ばされ、山を転がるように落ちていった。

まる子はそのときに見てしまった。

砕けちるはまじの顔を。

そしてサブマシンガンを放つ花輪くんのプラスチックのような笑みを・・。

それからまる子は走った。走った。走った。隠れた。走った、そしてまた隠れた。

それで今この民家にいるのだ。

まる子はマグナムを握り締めて目を閉じた。

はまじ、永沢、藤木、ブー太郎・・・もうみんな死んだ・・いや、殺された。みんな、どうして・・・、たまちゃん会いたいよ・・・たまちゃん?・・たまちゃん!!!

たまちゃんに会いたい。

心の底から思った。

たまちゃんは無事だろうか。
こんな状況だ。もしかしたら・・・・。

いてもたってもいられなくなったまる子はテーブルから出てたまちゃんを探す決意をした。

「今行くよたまちゃん・・」

そのとき定例の志望者を告げる放送が流れてきた。

「え~、それでは前回の放送から今までの死亡者を発表するぞぉ、え~、まずは男子から、山根、永沢、藤木、浜崎、杉山だな」

杉山君が!

まる子はすぐにたまちゃんを探しださなければ、と思った。なにしろあの杉山君までが殺されたのだ。たまちゃんだっていつかは犠牲になってしまうかもしれない。

「次は女子だなぁ、え? なんだ女子はたったの三人か、まず城ヶ崎、野口、穂波」

穂波? たまちゃん・・・。

「タミーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

まる子は叫んだ。声の限り叫んだ。

残り八人。

続くかも。続かないかも。

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